測定へ ヱビスビール検査結果のご報告(2012年9月2日検査)

検査に行って参りました。
OKABARでは長らくの間エビスビールを販売休止にしておりました。
その理由として安全性が確認できないこと、がありました。
ひとつには、サッポロビールが栃木県と埼玉県の麦芽を原料に使っていること。
ひとつには、サッポロビール独自の検査が検出限界値10Bq/kgの検査であり、安全確保のための検査としては数値が高いこと。
ひとつには、サッポロビールのホームページには詳しい検査データなどが公表されていないこと(今や厚生労働省の基準に従うことなく企業独自で安全を追求する必要があることに、みんな気づいているはず)。

などが理由としてあります(※念のために言っときますが、サッポロビールを“吊し上げ”にしているのではなく、アサヒ、キリン、サントリーなどメジャービールの中でサッポロのエビスが一番良いと判断したからこそオカバーで提供してきたしこうして調べているのです。誤解なきように)。

いざ計測へ

そういうわけでOKABAR独自に測定をしようというわけで、行ってまいりました伏見は丹波橋。
「京都・市民放射能測定所」というところです。
ちなみに全国の測定所の場所については全国の市民測定所マップというのがありました。関西はまだひとつのようです。九州にもわりとありますね。

ここに関西初の市民が作った放射能測定所があります。
徒歩3分で

e0137489_9342311.jpg


つきました。

はい、では中にはいります。
e0137489_16514225.jpg

スタッフの方が迎えてくれました。

e0137489_9405949.jpg

ここの機械はベラルーシ製で、ヨウ化ナトリウムのシンチレーション検出器。
検出限界値はセシウム134と137がそれぞれ4Bq/kgです。
ゲルマニウム半導体検出器に比べて安価(200万以下)で購入できるため市民測定所ではこちらが主流かと思われます。ゲルマニウム半導体検出器であれば、セシウム134と137も正確に分けて検出できるそうですが(シンチレーション検出器だとどうしても重なりができるらしい)、ゲルマニウムのは1000万以上かかるうえ、冷却など維持費も嵩むので、大企業や政府など、資金の潤沢なところでないと購入は難しそうです。
機械の周りには水の入ったペットボトルと鉛が置いてありました。
このようにして環境から受ける放射能の値、
つまりバックグラウンドの数値を下げて検出値の精度を上げるのだそうです。

さて、いざ検出。
まずはビールの泡を消すためにボールに注いで往復運動です。
e0137489_94546.jpg


そしてこういう風にマリネリ容器に詰めます。
e0137489_9463272.jpg

ビニールが被されているのは、万一容器が汚染されていた場合のことを考えて。

セットして
あとは機械にかけます。

e0137489_175712.jpg


e0137489_9523117.jpg

ちょっと見えにくいですが、赤い数値と線がバックグラウンド、黄色が計測値だそうです。



30分後




e0137489_16441520.jpg

結果は、このようにセシウム134、137とも「不検出」となりました。

e0137489_10174785.jpg

このように、検出値が高い場合はギザギザ線が高くなります。
福島の道の駅で買ってきたキノコを検査したときのものです。
サンプルとして見せていただきました。

e0137489_16484779.jpg

ぼくらの質問にいろいろと答えてくださった所員の方がた、ありがとうございました。
機械の購入費や測定所の維持費のために、会員を募集中だそうです。
100人会員が集まれば、ひとまず維持はできるとのこと。
会費は一年間で5000円ですが、一検体を無料で測定できるので、実質一回検査するのと変わらないですね。


e0137489_16583475.jpg


所内にはこのように化学の元素の表が。所員の方も勉強中だそうです。
文(化)系のわれわれには、ピンとこないところが多かったですが、所員の方ももともと文系で、測定所を作るにあたって勉強されたとのこと。ぼくらもできるところから少しずつ知識を増やしていこうと思いました。

結論
結論からいうと、エビスビールの販売を再開することにしました。
これは、今回の検出結果だけでなく、関東圏でも1Bq検査で調べた方がいて不検出だったと市民測定所のスタッフさんが言っておられたこと、座間市のレストランでも検査をされて結果を公開されていること、などを考慮してというのがまずひとつ。

それから、ビールの原料の大半が水であり、オカバ―で扱っている大分工場のビールはひとまず水については安全だろうということ、麦芽についても国産は1割なので、1Bq検査でも検出できないことはあり得るだろうということ、以上をふまえての結論です。

ただこれは結果的に安全だったということであって、企業が十分な対応をしているわけではないので、できればもっと低い数値での検査を行っているいわて蔵銀河高原ビールをスタンダードにしたほうがいいのだろうとは思いますが、ひとつにはオカバ―には冷蔵庫がないこと(いわて蔵は要冷蔵らしい)、300円で出せる値段をスタンダードにしたいこと(銀河高原でも300円だとギリギリになってしまう)、瓶のリサイクルができたほうがいいなと思ってること、などを理由として、引きつづきエビスビールにすることにしました。とはいえこれらの理由は飽くまでエビスが1Bq検査でもセシウムを検出できない程度には安全だろうと判断したからこその、サブ理由であります。サッポロビールは、他の地ビール企業が、より低い数値で検査し、検査結果を公開していることを見習って、現在のずさんな放射能対策を改善してほしいと思います。


おわりに

オカバーのカウンターでは当然さまざまな意見が飛び交います。気にしない人、気にすることを煙たく思う人、おられるかとは思いますが、そもそも今までどおりの生活でいいのか、今までどおり酒が飲めて食べ物が食べられて、楽しく酔える状況なのか(自粛とかではなく実際問題安全なのかどうか)、日常を延長しようとするテレビにだまされていないか、少なくともこれらのことを考えなければならない状況であることは確かなのではないか、とわたしなどは思うのですが、どうでしょうか。

気にしていたらキリがない、か?
それから、「気にしていたらキリがない」、「何も食べられなくなる」、という考え方があるかと思いますが、これ実際には全く逆であって、安全対策に気をつかいながら作っている生産者はたくさんいるし、しっかりチェックしながら流通させている人たちもいるわけですから、むしろ「安心して食べられる物は十分にある」と考えるべきです。問題は、気にしない(対策をしない)ことによって土壌汚染、流通汚染が拡大し、それこそ食べられる物がなくなる、キリ(限界)がなくなる、ということであって、考えるキリ(限界)をなくすのはむしろ「気にしない」行為であり、「気にすること」は「気にしないで済む(考える限界を定める)」ための今できる最大限の努力ではないかと、わたくしなどは思うのですが、みなさんこの逆説、どう思います?

以上、報告でした。

※検査結果をOKABARで見られます。店員までどうぞ。

※情報提供していただいたラジオスポンサーに最大限の感謝を。

※あと本当ならもっと豆乳とかリンゴジュースとかジンジャーエールとかバリバリ調べたいのですが、一個調べるだけでもけっこう精神力いるのでぼちぼちになってます。ご容赦を。
[PR]
by okabar | 2012-09-13 21:53 | こうがい
<< 『ダダッ子貫ちゃん』の著作権を... 次回ラジオ収録 >>