先日のオーナーズナイツ。
100,000tのかじさん、DOMAのよりこさん、alphabetの郷田さん、mocomococafeのクロちゃん、ありがとう!ほかにも、京都の面白い活動をされている方が、たくさん来ていただきました。ありがとうございます。 オーナーズナイツでいただいた、『ぱぱごはん』は、はまぐちさくらこさんの絵本です。 革命的な内容です。OKABAR店頭にて販売中! はまぐちさんの直筆イラストつき。しかも一冊一冊違う絵だよ。 さくらこさん、かばんがステキですね。 話してみると、絵本のイメージと重なってステキです。 さて、OKABARは来週で3周年を迎えます。 あれ・・・、この写真どこかで・・・。 とりあえず、やってみようということではじめたこの場所ですが、3年たって続いているのが不思議な感じです。みなさまいつもありがとう。 ということで、10月7日(木)はいいお酒を大特価。 たとえば、 地ビールを300円均一! 天然生ワイン! 百楽門大古酒! ベルギービールの大瓶が登場! お楽しみに。とりあえず飲もう。 ※洛北出版編集部にお勤めの方は芋焼酎無料。 苗字に「河」の字、名前に「聖」の字が入ってる詩人は3杯無料。 ナッツを食べて「味はともかく長靴いっぱい食べたいや」と言った方、ナッツ一杯無料。 岡くんに誕生日プレゼントを持ってきた方、一杯無料 いつもありがとうホテルスタッフの方は一杯無料 芸術を楽しもう絵本購入者も一杯無料 『ぱぱごはん』をめぐる店員のふたり言 M 『ぱぱごはん』ついに来ましたね。どうですか。 T すごいエネルギーです。どのページを見てもワクワクしますね。子どもの頃、食べ物って今よりも特別な存在でした。保育所時代に読んだ絵本で覚えているのは例外なく食べ物が出てくる物語なんです。『プンクマインチャ』とか、木に餅がなる話とかお団子パンとか。それから、砂ダンゴを作ったり泥のホットケーキを作ったりして遊びましたよね。 M たしかに、ヤマゴボウが食べられないという事実が残念でなりませんでした。 T さくらこさんの絵を最初に見たとき、自分の中にある子どもが呼び醒まされたように感じました。この絵本でもぱぱがずぼんを穿かずにぱんつのままでスーパーに行ってますが、ぱんつとかはだか、あるいは親のからだのことって、興味深々だけど子どもには隠されたままであることが多いと思うんです。その意味では、さくらこさんの絵には子どもが知りたいこと、というか表現したいことが描かれてあると思います。 M 親ってまじめですからね。だからこそ絵本って大事な扉なんですよね。 T それから、さくらこさんの展覧作品を見られた方はわかると思うんですが、小さなものがたりがたくさん描かれていて、そのひとつひとつが面白いんです。ノートに書かれた鉛筆書きの話とか、絵本展用に作られたミニ絵本とか。ギャグではないのに可笑しいんです。そこにはなにか、世界に対する肯定力のようなものを感じます。 M 一方で泣かせますよね。 T そうですね。切なさを感じさせる絵もあります。この絵本でも父と子が泣いている場面がありますが、気持ちいいくらい大粒の涙です。 M 目が大きいからでしょうか。 T ワンちゃんも目が大きいですよね。大きな目玉って、生命力の大きさでもあると思うし、同時に暗さも抱えていると思うんです。でも生命って本源的には闇と光ですから、大きな目玉はその両方を表現しているんじゃないでしょうか。 M 目が大きいほど夜は深いし朝は眩しいのかもしれませんね。 ところで食べたい物ありましたか。 T うちゅうカレーですね。ごみばこぶどうも気になります。さっき子どもの話をしたので、これは矛盾するように思われるかもしれませんが、さくらこさんの絵からは大人になることへの肯定を感じます。 M とぅまり? T つまり、表現を獲得するということです。大人になることって、技術(アート)を身につける過程だといえると思うんです。とすれば、子どもの頃には自分のもとになかった、欲望を表現する力を、大人になる過程で獲得できる、これはとてもいいことだと思うんです。 M ライオットガールたちも、大人になって生きやすくなったと言ってました。 T そうなんです。子どもというのは原初的な欲望を抱いている存在とも言えますが、じゃあ子どもの表現がいちばんいいのかというと、そういうわけではない。子どもはとても弱い存在です。だからこそ表現する力、生きる力が獲得されなければならない。スピノザが子ども時代を決して賛美しないのもこのためです。だから大人になることは、決して悪いことではない。もう少し正確にいうなら、幼児的な大人になることでも、大人びた子どもになることでもなく、成熟した子どもになることが大切なんです(★)。問題はどうして大人になる過程で欲望を切り縮められてしまうのかということですね。 M なるほど。詩は幼児であれよ、って藤井貞和が言ってましたが、芸術のすごいとこって、その切り縮められた欲望をもっかい取りもどす力がそこにあるからなんですよね。 T そうそう!楽しみが溢れていること、だからこそ悲しみも生きることの喜びと感じられること、そんな肯定的な表現に、これから先も、もっともっと出会っていきたいですね。 おわり ★浅野俊哉『スピノザ』(洛北出版、2006)の第5章「<成熟>の主題」を山椒魚。
by okabar
| 2010-10-04 13:06
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